花粉は車の天敵!適切な対策を取らないと大変なことに……

メンテナンス

車のボディには、さまざまな要因で汚れが付着してしまいます。砂埃黄砂排気ガスピッチタールなど数え切れません。そう言った汚れの原因の1つに花粉もあるのです。

花粉量が最も多いスギ、ヒノキ花粉のピークは平均的に2月〜5月頃までと言われており、その時期になると車に付着した花粉が目立つようになります。
花粉による汚れは時期にもよりますが、ピーク時ではその他色々ある汚れの原因の中で1位を争うほど厄介な原因です。
そんな花粉が車にどのように影響を与えるのか、対策方法などを詳しく見ていきましょう!

花粉によるボディの汚れ方

黒い車や暗めの色の車は目立ちやすく、雨の降った翌日などは特に汚れが目立つでしょう。
花粉が車に付くと、黄色系の粉末のような見た目をしており、それがうっすらと車全体に降りかかった様な汚れになります。
雨の後だと、花粉が雨水の上に付着し、その雨水が蒸発して花粉だけが残ります。その結果、丸い形の花粉汚れが車に残り、水玉模様みたいな見た目になります。

車についた花粉汚れ

他にも撥水加工のされていない車などでは、全体的に花粉が付着しており、雨水が流れ通ったところだけが綺麗な縞模様みたいな見た目になります。

車についた花粉汚れ

花粉は車を汚すだけではない!

もちろん花粉は車を汚し、見た目の綺麗さを損ないますが、実はそれだけではないのです。

乾いている状態のボディに花粉が付着しても、さほどボディへのダメージはなく単に車が汚く見えてしまうだけです。
ただ、雨の後の濡れたボディに花粉が付着するとボディにはダメージを与えてしまいます

元々花粉は球状で、水に濡れることによってその殻が割れ、ペクチンという物質が溶け出してきます。
このペクチンが厄介者で、一度ボディに付くとなかなか取れません。
花粉が濡れてペクチンが出ることによって、粘着性が増し、放っておくと塗装面と結合してシミを作ったりボディにダメージを与えてしまいます
雨が降った後、晴れて気温が上がるとボディについた花粉が乾き、塗装に凸凹したクレーター状のダメージを作ってしまいます。

花粉は、ただの汚れだけではなくボディにもダメージを与えてしまう、車の天敵なのです。

普通に洗車をするだけではダメ!?正しい花粉の落とし方

ボディに付着した花粉は、濡れると粘着性が増し、なかなか取れないと言いました。

じゃあ、どうやって取ればいいの?

お湯やヒートガンを使う

花粉(ペクチン)は熱に弱いという性質があります。
そのため、お湯やヒートガンを使って洗車をすると、比較的花粉が落ちやすくなります。

お湯を使用する場合は、お湯の温度を60°C〜80°C程の温度で、できるだけ長時間かけ続けた方が効果的です。
ただ、結構な量のお湯を使うのと、そもそも洗車する環境にお湯を用意できない方もいると思います。
そんな時は、タオルなどにお湯を含ませ流などをして、できるだけ少量のお湯でも、当て続けることが大事です。
ただ、このタオルを用いたやり方は、「やらないよりやった方がいい」程度の効果ですので、やはりお湯を直にかけるのが効果的でしょう。

他にも、ヒートガンを使用する方法もあります。
ヒートガンとは、ヘアドライヤーに似たもので、より高温が出せる物になります。
100°C程は簡単に出せるものなので、比較的手軽にできると思いますが、注意点として、ボディに熱風を当てすぎてしまうということがあります。
誤って使用し、高温を当てすぎてしまうと、ボディ表面の塗装が溶けてしまいます
そのため、ヒートガンを使う際は注意が必要です。

どちらも高温を使用して作業するため、ヤケドや火災には気をつけて作業する必要がありますね

花粉除去用のシャンプーや洗剤を使う

花粉を落とす方法として最も手軽なのが、花粉除去用のシャンプー洗剤を使って洗車をすることです。
ネットショップやカー用品店に行けば、ほぼ置いてあると思います。
もし見つからない様なら、「鳥のフン汚れや虫の汚れに効く」という旨の内容が書いてあるものでも、花粉に対しても効果はあります。
鳥のフン汚れや虫の汚れと同じく、ペクチンもタンパク質の一種ですので、「花粉除去」と書いていなくても、タンパク質に効く成分なら問題ないでしょう。

他にも、スプレー式や液体のもので花粉を溶かすものもあります。
こちら合わせて使うとより効果的でしょう。

花粉は車のボディを汚すだけではない!?

花粉はボディを汚すだけではなく、内部まで汚してきます。
それは、エアコンフィルターです。

エアコンフィルター

花粉のピーク時ではまだ外も肌寒い日がありますので、暖房をつける場面も多いかと思います。その際、外気をエアコンフィルターを通して、花粉や砂埃を集塵することにより、車内にそういった花粉や砂埃の侵入を防止できているのです。
花粉が多い時などはその分、エアコンフィルターの汚れも多くなりますので、定期的な交換が必要になります。

エアコンフィルターの交換時期は、一般的に1年に一回または10,000km〜15,000kmと言われております。ただ、使い方や環境によっても変わりますので、定期的な点検が必要です。

ボディに花粉を付着させないための対策

屋内やガレージでの保管

一番効果的なのが、屋内やガレージでの保管です。
花粉への接触を避けているのと、雨にもさらされることもないのでやはり効果的です。

ボディカバーを使う

屋外に駐車をしている方は、ボディカバーを使うのも効果的です。
こちらも直接花粉や雨にさらされることはないので、良いでしょう。
ただ、ボディカバー自体も車に傷を与えてしまう原因にもなりかねないので、使用する際は、正しい使い方をするのと、素材選びは慎重に決めると良いでしょう。

こまめに洗車をする

言ってしまえば、花粉が車に付着するのはしょうがないことです。
外を走っていれば、どうしたって花粉はついてしまいます。ただ、その状態のまま放っておくとよくないので、定期的な洗車をして花粉を落としてあげることが何より大事です。

また、洗車をするタイミングとしては雨の前日が特に良いでしょう
先ほども出ました、ペクチンは花粉が雨に濡れることで発生するので、事前に花粉を落としておくと、ペクチンの付着も抑えられるでしょう。

コーティングを施行する

ボディにガラスコーティング等のコーティングを施工しておくことで、花粉は付着しますがシミや塗装面へのダメージはありません
ガラスコーティングとは、ボディの塗装面に薄いガラスの膜を張っている状態になるので、それが花粉やその他の異物から車を守ってくれるのです。

ガラスコーティングをしていても、花粉の付着は避けられませんが、表面のガラス面に付着しているだけなので、塗装面には直接的な影響はありません。
また、ガラスコーティングの特徴でもあるのが「水洗い洗車」です。
ガラスコーティングを施行している車なら、洗車の際に洗剤やカーシャンプーを使用せずとも、水洗いだけで車が綺麗にできてしまいます。
コーティングを施工済みの車だと、洗車時も花粉は比較的落としやすくなるのでおすすめです。

さいごに

正直、花粉そのものを避けるのはほぼ無理です。
ただ、花粉がついてしまっても良いように予め対策をとっておくことや、汚れた後のケアが何よりも大切です。
花粉がついてしまっても、適切なメンテナンスをしていれば被害は最小限にとどまり、車も長持ちします。

「キリがない」と諦めずに、これからも日々のケアをぜひ続けてもらえると嬉しいです!
それでは、良いカーライフを!

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